バンダイナムコピクチャーズ『クラシカロイド』プロデューサーの生地俊祐です。
『ガーディアンズ・オブ・ ギャラクシー：VOLUME 3』に『クラシカロイド』の楽曲でEHAMICさんによる『小犬のカーニバル ～小犬のワルツより～』が使用される！
という事で、喜びと戸惑いを共有しようと（笑）今日はバンダイナムコミュージックライブの黒田さんのところへ遊びに来ました！
『クラシカロイド』とは？
ベートーヴェンやモーツァルトといったクラシックの作曲家たちが現代に『クラシカロイド』として現れるというコメディ作品で、2016年、17年に2シリーズにわたってNHKのEテレで放送しておりました。
『クラシカロイド』は各クラシックの作曲家の曲をベートーヴェンは布袋寅泰（トモヤス）さん、バッハがつんく♂さんという感じでそれぞれ編曲プロデュースをお願いしました。私たちはこれをムジークと呼んでいます。
と説明しても分かりにくいと思いますので、百聞は一見にしかずということでBNPチャンネルにて第1シリーズ、第2シリーズの各1話を無料配信しておりますのでご覧ください（笑）
生地
まずは黒田さんの近況からお伺いできればと…
黒田
『クラシカロイド』が2016～2017年放送だから、そこからすっごい経ちましたね！
www.classicaloid.net
生地
5周年も終えまして。作るところからだと8年くらいですかね。
黒田
その頃は会社名も「サンライズ音楽出版」でした。その後「サンライズミュージック」という会社名になり、2022年4月からバンダイナムコグループの組織改編で音楽ライブの事業会社が3社統合で「バンダイナムコミュージックライブ」という会社になりました。
仕事は変わらず、バンダイナムコピクチャーズやバンダイナムコフィルムワークスなど、バンダイナムコグループのアニメ作品を中心とした映像音楽に関して、引き続きいろいろな所で関わっている…という感じです！
今後より一層深めていきたいのがバンダイナムコフィルムワークスの旧バンダイビジュアルが関わっていた映像作品です。旧ランティスと統合されていることもあるので、アニソン的なところも含めてグループの音楽全般に関わらせてもらっているという感じです。
生地
ということで、『クラシカロイド』の音楽プロデューサーを黒田さんにお願いしていたんですが、気が付けば取締役で、偉くなっています。引き続きよろしくお願いしたいと言っておきます！（笑）
『ガーディアンズ・オブ・ ギャラクシー：VOLUME 3』で使用されるということで
生地
今回ひょんな話が舞い込んだわけですが……作品というより音楽の話なので、黒田さんのところに先に一報が入ったんですが、言える範囲で教えてください。
黒田
ショパン作曲「小犬のワルツ」のアレンジである、EHAMICさんの「小犬のカーニバル」が使用されます！
カバーとかではなくて、そのままのオリジナル音源にて、ハリウッド映画にちょっと進出ということになっております！
生地
最初に連絡が来たときはどんなノリだったんですか？
黒田
去年（2022年）の11月ごろにですね、北米の映画音楽権利を調整している代理業者から連絡が入って。
「この曲をMARVELの作品で使いたい」
「ええッ？！」みたいな感じで連絡がありました。（笑）
生地
多分直後にお電話にて、別件ついでに「ああ実は生地さん、」みたいな感じだったと思うんですけど。
「MARVELの映画からクラシカの曲を使いたいって連絡来ましたよ、後でメールします。」って言われて切られる、みたいな感じで（笑）
僕としては「何を言っているんだこの人は？」と思ってましたけど、メールを頂いて、そしたら作品名も書いてあって、「え、その作品！？マジですか、、、！」と。
黒田さんが一番最初に聞いた時の感想ってどんな感じでした？
黒田
僕は最初カバーかなと思ったんです。
【クラシックの曲をアレンジしたもの】をさらにアレンジし直して、それをまたボカロでカバーするとか。作品にボカロ的な音が必要かはわからないけど、そういう使われ方をすると思っていたので、「そういう切り口があるか！」と勝手に想像したんですけど……
実際は「そのままの音源を使いたい」ということだったのと、あとは本当に「どこで調べてきたんだろう」と思いましたね。
生地
僕もメールを頂いて最初のリアクションは「すげー！」しかないんですけど、冷静に考えてみると「どこで見つけられてしまったんだ…？」と。Twitterでも言いましたけど、本当にそれしかなかった。（笑） なおアニメの藤田、馬引両監督と關山プロデューサーにもご連絡しまして、それぞれこのような感想でした。
藤田陽一 監督
「謎っすねあの曲がどう使われるのか、何故、誰が見つけて使われる事になったのか(笑)」
馬引 圭 監督
「めっちゃびっくりです。こんな事あるんですねと驚きが勝ってますが、クラシカ的にもEHAMICさん的にもホント良かったですね！」
關山晃弘 プロデューサー
「いやー、嬉しいですね！しかし、何処で見つけたんですかねえ？」
チームクラシカはみんな同じような反応ですね。（笑）
EHAMICさんとの思い出話
生地
『クラシカロイド』では布袋 寅泰さん、tofubeatsさん、つんく♂さん、浅倉 大介さん、EHAMICさん、蔦谷好位置さん、千聖さんたちに本当にたくさんムジーク作っていただきました。そして今回選ばれたのはEHAMICさんの「小犬のカーニバル」です。EHAMICさん、本当におめでとうございます、ありがとうございます。せっかくなのでEHAMICさんの思い出話ができればと思いますが、何か印象的なことはありますか？
黒田
印象的なのはやはりイベントに来ていただいたときの、すごくスマートな佇まいなのに、すげえ破天荒な人だなというギャップですね。５周年のオンラインイベントは私は参加できなかったんですけど、視聴者のみなさんも感じていると思うんですが、かなり破天荒な方ですよね。
生地
黒田さんはあの配信を見てたんですか？
黒田
見ましたよ！
生地
知らなかった（笑）
黒田
後からアーカイブを見ました。
生地
そう。黒田さんにもオファーしたんですけど、都合が合わずでして残念でした。
いきなり楽曲じゃなくイベントの話で何なのですが（笑）、色々と思い出深いですよね。
一番最初に思い出すのは、『クラシカ』は静岡にゆかりがありますので、掛川からライブ出演をお願いできないかとご相談いただきまして、『アイカツ！』シリーズと２作品であれば歌唱陣を兼ねることで何とか大人の事情をクリアできるのではないか？と企みまして、EHAMICさんと『アイカツ！』シリーズの歌唱チームと一緒に行くってことがありました。
焼きみかんとかもメニューで販売してもらって。
黒田
お土産屋さんの2階みたいなところで。
生地
そしてステージの上でEHAMICさんがギョーザを焼くっていう。（笑）
黒田
そうそうそう！ギョーザ焼いてた！！！（笑）
演奏はパソコン君が頑張るということで……（笑）
生地
EHAMICさんは普段の歌唱はボカロが担当なので、ライブバージョンとして『アイカツ！』の歌唱陣に歌ってもらうというコラボをやったのは、実はあれが最初でした。
それをクラシカロイド音楽祭で活かすという。
生地
浅倉大介さん、貴水博之さん、中川晃教さん、浜渦正志さんなどなどたくさんの方に出演していただいて超豪華なステージになりました。ほんとやれて良かった。主催してくれたバンダイナムコライブクリエイティブ（現在はバンダイナムコミュージックライブに統合）には本当に感謝感謝です。
そんな中、クラシックのピアノコンサート、劇伴のコンサート、歌唱LIVEという何でもあり構成でしたので、またEHAMICさんはピアノも弾けるので、ある意味象徴的でした。しかもブラスも呼んでいただいて、「英雄ポロネーズ」レコーディングと同じメンバーでやっていただいたりしました。
あのときも「小犬のカーニバル」は『アイカツ！』チームとのコラボでした。
まぁ、学ランだったり、巨大なGペン振り回してたりというビジュアルインパクトの印象が凄かったんですが（笑）フレフラ先生、本当にぱねぇな…と（※出典は第2シリーズ21話をご覧ください）
『クラシカロイド』5周年の配信イベントのときにも来ていただいて、、ピアニストの角野隼斗さんとコラボでその場でムジークを作るという荒業をやっていただいて……ご本人たちの申し出でその場でやっていただけるバイタリティーが素晴らしいです。こんなにご一緒していて刺激をいただけて、面白い方も珍しいです。
最初、作品へのご参加いただく際にヤマハの方に紹介いただいたんですけど、ナイス人選！
黒田
このとき、ボカロの方に担当していただくことは決まっていて、ボカロの開発元のヤマハさんに話したら、「すごい良い方いるんですけど！」とのことでしたね。
生地
いやー、また何かでお仕事を一緒にしたいですね。
対談のつづきは後編（5月2日に掲載予定）をご覧ください！
お知らせ
5月3日『クラシカロイド』楽曲が遂に世界デビュー⁉
それを記念して急遽5月2日（火）19時から第2シリーズ第4話『フィーバー！レッツぷーぎー！』をライブ配信決定!!
5月16日（火）18:59まで2週間、無料でアーカイブ配信もご覧いただけます。
youtu.be
「クラシカロイド」は下記サービスにて配信中！
「クラシカロイド」の音楽 “ムジーク”
Apple Music、Amazon Music、Spotifyなど各種音楽サービスにて配信中です！
